エルメスの人気バッグ、特にバーキンやケリーの購入を検討する際、「抱き合わせ販売」という言葉を耳にすることがあります。これは、消費者が本当に欲しい人気商品を入手するために、バッグ以外の商品(例えばスカーフや靴など)の購入が必要になるという、エルメス店舗での販売方法を指す俗称です。
しかし、この抱き合わせと呼ばれる商習慣は、エルメスが公式に認めているものではありません。そのため、多くの消費者にとって、その実態や日本での法的な問題については不透明な部分が多いのが実情です。
この記事では、エルメス 抱き合わせとは具体的にどのような仕組みなのか、そして、この販売ビジネスが抱える問題点について、公的な情報や専門家の見解を紹介しながら詳しく解説します。
この記事でわかること
- エルメスで言われる「抱き合わせ」の具体的な仕組み
- バーキンやケリーなど人気バッグを入手するための条件
- 抱き合わせ販売に関する日本国内での法的な見解
- エルメスの販売戦略が中古市場に与える影響
エルメスの抱き合わせとはなにか、その販売の仕組み

- 抱き合わせ販売と呼ばれる購入方法
- 人気のバッグを入手するための条件
- バーキンやケリーを購入する場合
- バッグ以外に購入する人気商品とは
- エルメスの公式な販売ルール紹介
抱き合わせ販売と呼ばれる購入方法
エルメスにおける「抱き合わせ販売」とは、主にバーキンやケリーといった入手困難な人気バッグの購入を希望する顧客に対し、店舗側が他の商品(スカーフ、プレタポルテ、靴、ジュエリーなど)の購入を暗に促す、あるいは購入実績を要求するとされる販売慣行を指します。
この理由は、エルメスが公式に「バッグを買うためには他の商品も買わなければならない」というルールを定めているわけではないためです。あくまで、店舗や担当者との関係性の中で、ブランド全体への貢献度や理解度を示す一つの方法として、他の商品の購入履歴が重視される傾向にあると、多くの消費者によって認識されています。
実際、このような販売方法は「不公平だ」と感じる消費者がいる一方で、エルメスのブランド戦略や世界観をトータルで楽しむためのプロセスとして受け入れている顧客も存在します。つまり、顧客側が人気バッグの希少性を理解した上で、戦略的に他の商品を購入しているケースも少なくありません。
人気のバッグを入手するための条件
エルメスで人気のバッグ、特にバーキン、ケリー、ピコタンなどは、店舗に在庫があっても店頭に並ぶことは稀です。これらのバッグを入手するためには、一般的に「購入実績」が必要とされています。
購入実績とは、その店舗や担当者からどれだけの商品を購入してきたかという履歴のことです。この実績が、人気バッグを紹介してもらえるかどうかの判断基準の一つになると考えられています。
ネットの体験談によれば、バッグを入手するために積み上げた購入実績額は様々です。このことからもわかるように、どれだけの金額を購入すれば必ずバッグが入手できるという明確な基準はありません。購入する商品の種類や店舗への訪問頻度、そして何よりも担当者との良好な信頼関係の構築が、人気バッグの入手には不可欠な要素となると言われています。
バーキンやケリーを購入する場合
バーキンやケリーは、エルメスの商品ラインナップの中でも特に供給が限られており、世界的に需要が供給を大幅に上回っているバッグです。そのため、直営店で定価購入すること自体が非常に難しいのが現状です。
これらのバッグを購入する場合、多くの顧客はまず担当の販売員を見つけ、継続的にコミュニケーションを取りながら他の商品を購入し、購入実績を積み上げていきます。そして、担当者から「ご紹介できるバッグが入荷しました」と連絡が来るのを待つ、というのが一般的な流れとされています。
このプロセスには数ヶ月から数年単位の時間がかかることも珍しくありません。また、希望するモデル、サイズ、色、素材が正確に入荷する保証もないため、顧客には忍耐強さが求められます。このように、バーキンやケリーの購入は、単なる商品の売買を超えた、ブランドと顧客との長期的な関係性に基づいている側面があります。
バッグ以外に購入する人気商品とは

人気バッグの購入実績を作るために、顧客が選ぶバッグ以外の商品には様々なカテゴリーがあります。これらは、エルメスの世界観を構成する重要なアイテムであり、ブランド側もバッグ以外の商品の販売に力を入れていると考えられます。
具体的には、以下のような商品が購入実績として積まれることが多いようです。
- スカーフ・ツイリー: エルメスの象徴的なアイテムであり、比較的購入しやすい価格帯から揃っています。
- プレタポルテ(洋服): ジャケット、ニット、ワンピースなど、高額な商品も多く含まれます。
- シューズ(靴): サンダルやスニーカー、ローファーなどが人気です。
- ジュエリー・アクセサリー: ブレスレット(特にクリックH)やネックレス、イヤリングなど。
- テーブルウェア(食器): 皿やカップなど、生活を彩るアイテム。
- 革小物: 財布やカードケース、キーホルダーなど。
これらの商品を日常的に愛用し、エルメスのファンであることを示すことが、結果として人気バッグの紹介につながるケースがあるとされています。
エルメスの公式な販売ルール紹介
ここで重要な点は、エルメスの公式サイトや公式な発表において、「抱き合わせ販売」や「購入実績の必要性」について明言されたことは一度もないということです。
それどころか、エルメスはCNNの取材に対し、「特定の製品の購入を別の製品を購入するための条件とすることを厳しく禁じている」と公式にコメントし、抱き合わせ販売の存在を否定しています。(出典:ミステリーあるいはステータス 「バーキン」をめぐる新たな訴訟の理由とは - CNN.co.jp)
エルメスが公式に定めているルールは、むしろ購入を制限する内容です。例えば、特定のレザーバッグについては「同日おひとり様1点まで」といった購入制限が設けられている場合があります。これは、希少な商品をより多くの顧客に公平に届けるための措置と考えられます。
したがって、消費者間で語られる「抱き合わせ」や「実績作り」は、あくまでエルメスと顧客との間で長年にわたり形成されてきた暗黙の慣行であり、明文化されたルールではないと理解するのが適切です。
エルメスの抱き合わせとは?ビジネスと消費者の問題

- 日本の法律では違法性の問題は?
- 消費者から見たビジネス上の問題点
- 抱き合わせに関するQ&Aを紹介
- 中古市場(リセール市場)への影響
- エルメス抱き合わせについてまとめ
日本の法律では違法性の問題は?
エルメスの販売方法が「抱き合わせ販売」として日本の法律に抵触するのではないか、という疑問を持つ消費者は少なくありません。
独占禁止法における「抱き合わせ販売」
日本では、独占禁止法が「不公正な取引方法」の一つとして、不当な「抱き合わせ販売」を規制しています。公正取引委員会によれば、ある商品を販売する際に、他の商品も同時に購入させることを強制し、それが不当に行われる場合には違法となる可能性があります。(出典:抱き合わせ販売等 | 公正取引委員会)
違法性が問われる主な基準は、「購入を強制しているか」そして「それによって市場での公正な競争が妨げられているか(不当性)」です。
エルメスの場合は「違法」か?
この点について、ファッションローに詳しい専門家(弁護士)は、「直ちに違法と判断するのは難しい」との見解を示しています。(出典:米で消費者がエルメスを集団提訴、日本国内での違法性を弁護士が解説)
その理由は、日本には「契約自由の原則」があり、企業側にも「誰に何を売るか」を選ぶ自由が基本的に認められているためです。エルメス側が「バッグだけを売ることはしない」と判断したとしても、それが直ちに違法な「強制」とは言えない可能性があります。
また、米国で2024年3月に提起された同様の集団訴訟(反トラスト法違反)においても、2025年9月にエルメスが勝訴しています。裁判所は「バーキンを高額購入者向けに確保しているかもしれないが、それ自体は独占禁止法違反には当たらない」と判断しました。(出典:バーキンを巡る独占禁止法訴訟、エルメス勝訴で決着)
これらのことから、現在のエルメスの販売方法が、日本の独占禁止法でいう違法な「抱き合わせ販売」に該当すると証明することは、非常にハードルが高いと考えられます。
消費者から見たビジネス上の問題点

法的な問題とは別に、消費者から見たビジネス上の問題点や不満の声も存在します。
最大のポイントは、販売プロセスの「不透明性」です。どれだけ購入すれば人気バッグが手に入るのか、その基準が一切明かされていないため、消費者は不安や不公平感を抱きがちです。「あほらしい」「不公平だ」といった否定的な意見が出るのは、この不透明さが大きな理由です。
また、本来は必要としていなかった他の商品を高額で購入しなければならない場合、それは消費者にとって経済的な負担となります。
一方で、この販売戦略がエルメスのブランド価値を維持・向上させている側面も否定できません。誰でも簡単には手に入らないという「希少性」こそが、バーキンやケリーを世界中の人々が憧れる存在にしているのです。
このビジネスモデルを受け入れ、ブランドの世界観ごと楽しむことができる顧客を選別している、という見方もできます。
抱き合わせに関するQ&Aを紹介
ここでは、エルメスの抱き合わせ販売に関してよく寄せられる疑問について、これまでの情報を基にQ&A形式で紹介します。
エルメスは公式に抱き合わせ販売を認めていますか?
いいえ、認めていません。エルメスは公式に「特定の製品の購入を別の製品を購入するための条件とすることを厳しく禁じている」と述べ、抱き合わせ販売を否定しています。
日本でエルメスの販売方法は違法ですか?
直ちに違法と判断するのは難しいと専門家は指摘しています。日本の法律(独占禁止法)では、不当な「強制」があった場合に違法となる可能性がありますが、エルメスの販売方法がこれに該当するかは証明が困難とされています。
エルメスではなぜ「抱き合わせ」という販売方法が取られるのですか?
明確な理由は公表されていませんが、いくつかの理由が考えられます。一つは、バッグ以外のスカーフやプレタポルテなど、ブランド全体の商品を顧客に知ってもらい、売上のバランスを保つためです。もう一つは、希少なバッグを本当にブランドを愛する優良顧客に優先的に販売するための「顧客選別」の役割を果たしているという可能性です。
購入実績はいくら必要ですか?
明確な基準はありません。報告されている事例では金額に幅があり、購入の頻度や内容、担当者との信頼関係など総合的に影響すると考えられています。
中古市場(リセール市場)への影響
エルメスの「抱き合わせ」と俗称される販売戦略は、結果として中古市場(リセール市場)に大きな影響を与えています。
正規店での入手が極めて困難であるため、バーキンやケリーの希少価値は非常に高くなっています。このため、中古市場では多くのモデルが定価を大幅に上回る価格で取引されているのが実情です。
買取業者による市場データによれば、バーキンのリセールバリュー(再販価値)は非常に高く、状態が良ければ定価の120%から165%、あるいはそれ以上になるケースも珍しくありません。
具体的な価格例として、以下のような市場データが報告されています。
| 商品モデル(一例) | 定価(目安) | 中古市場価格(目安) |
|---|---|---|
| バーキン30 トゴ | 約200万円 | 350万~500万円台 |
| バーキン25 ブラック | 約180万円 | 370万円に達することも |
このように、正規店で購入するために他の商品を購入したとしても、バーキン自体の資産価値が定価を上回るため、トータルで見ると損にはならないという市場構造が成立しています。この高い資産価値こそが、多くの消費者が「購入実績」を積んででもバーキンを入手しようとする強い動機の一つになっています。
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- エルメス 抱き合わせとは、バーキンやケリーなど人気バッグを入手するために他の商品の購入実績が求められるとされる暗黙の販売慣行を指す
- これはエルメスが公式に定めたルールではない
- エルメス側は公式に抱き合わせ販売を否定している
- 消費者の間では「購入実績」や「担当者との信頼関係」が重要と広く認識されている
- 購入実績としてスカーフ、靴、洋服、ジュエリーなどが選ばれることが多い
- バッグを入手するために必要な実績額に明確な基準はない
- 事例としては300万円から6000万円超まで様々な報告がある
- 日本では独占禁止法で不当な抱き合わせ販売が規制されている
- 公正取引委員会は「強制」や「不当性」を違法の基準としている
- 専門家はエルメスの販売方法が直ちに違法とは言えないとの見解を示している
- 理由として「契約自由の原則」が挙げられる
- 米国での同様の集団訴訟では2025年9月にエルメスが勝訴した
- 消費者からは販売プロセスの「不透明性」や「不公平感」を問題視する声がある
- 一方で、ブランド価値を維持するための戦略として受け入れる顧客もいる
- この販売方法によりバーキンなどの希少性が高まり、中古市場価格が高騰している
- リセール価格は定価の120%から165%以上になる場合もある
- 高い資産価値が入手困難であっても需要が続く理由の一つとなっている